ファクトチェック&ぶつ切れの文章を校正
2018.12.14
弊社SSCのコンテンツディレクターが携わった記事の中から、実際に校正・校閲をした文章を例にとり、どのような考察を経て文章が修正されたかを詳しくご紹介します。
今回修正したのは下記の一文です。
月岡温泉は新潟県新発田市にある温泉です。温泉街に近づくと、いわゆる「硫黄のにおい」がします。
全国でもトップクラスの硫黄含有量を誇るそうで、色はエメラルドグリーンです。
この温泉は「不老長寿の湯」「美人の湯」としても知られているそうで、効能豊かです。
とくに○○という温泉宿では、夜間のライトアップもしているそう。4つの露天風呂と2つの貸切風呂で源泉100%の温泉を楽しめます。ここでは、幻想的な風景が楽しめるでしょう。
この宿には日帰りプランもありますが、電話での事前予約が必要です。観光の合間に立ち寄ることもできます。
この文章から問題点を見つけ、意味が通るように直していきます(※コンテンツホルダー企業との守秘義務契約に基づき、文言の一部を変更しています)。
まずはファクトチェック
まずはファクトチェック(事実関係の調査)をして、突合していきます。
- 月岡温泉は新潟県新発田市にある温泉→OK
- 温泉街に近づくと、「硫黄のにおい」がする→硫黄という元素は無臭なので(語源的にはアリらしいが、無用な混乱を避けるため)硫化水素臭として、補足する
- 全国でもトップクラスの硫黄含有量を誇る→OK(群馬の万座温泉に次ぐ多さ)
- 色はエメラルドグリーン→OK
- 「不老長寿の湯」「美人の湯」として知られる→OK。ただし根拠も知りたい
- 効能豊か→環境省が公布している現行の「鉱泉分析法指針」に沿うと「効能」ではなく「適応症」
- 宿関係の記載→「源泉100%の温泉」とは、源泉かけ流しなのか、加温・加水、循環ありなのか、不明なので要追加調査
→露天は加水なしだが、循環ろ過で、かけ流しではない、加温については不明。内湯は衛生面の都合で水道水の沸かし湯とのこと
ソース:月岡温泉観光協会ページほか、該当宿のHPなど
書かれている要素をリストアップする
ファクトチェックが終わったら、再度書かれている要素をリスト化します。
- 月岡温泉は新潟県新発田市にある温泉
- 温泉街では、いかにも温泉という感じの硫化水素臭がする
- 全国でもトップクラスの硫黄含有量を誇る
- 温泉の色はエメラルドグリーン
- 「不老長寿の湯」「美人の湯」としても知られている(「効能」は削除)
- ○○という温泉宿には、4つの露天風呂と2つの貸切風呂があり、露天には加水をおこなわない源泉100%の温泉が使用されている(循環ろ過あり、源泉は露天のみで内湯は衛生面の理由で沸かし湯)
- 露天風呂では夜間のライトアップもしていて、その景色は幻想的である
- 電話での事前予約が必要だが、日帰りプランもある
- ゆえに観光の合間に立ち寄れる
カテゴリー分けする
文章を自然な流れにしたいので、要素をカテゴリーごとに分けます。
場所
- 新潟県新発田市にある月岡温泉
- (追加)新潟県のメイン駅・新潟駅からの所要時間は約40分
温泉の特徴
- 全国でもトップクラスの硫黄含有量
- 温泉街に近づくと、いかにも温泉!といったニオイ(硫化水素臭)がする
- 色はエメラルドグリーン
- 「不老長寿の湯」「美人の湯」としても知られている
宿の特徴
- 4つの露天風呂と2つの貸切風呂がある
- 加水なしの源泉100%の温泉が露天風呂に注がれている(循環ろ過あり、内湯は衛生面の理由で沸かし湯)
- 露天風呂では夜間のライトアップをしている
- ライトアップされた景色は幻想的である
結論として伝えたいこと
- 宿の温泉には日帰りプランもある
- ただし電話での事前予約が必要
- 観光の合間に立ち寄れる
加筆・調整をする
カテゴリーを段落ごとに分け、各段落が唐突な出だしにならないよう、適宜追記し、流れを調整します。
新潟県新発田市にある「月岡温泉」は、新幹線停車駅の新潟駅から電車とシャトルバスを乗り継いで、わずか40分ほどでアクセスできる好立地の温泉です。
泉質は「含硫黄―ナトリウム―塩化物泉」(弱アルカリ性低張性高温泉)で、全国でもトップクラスの硫黄含有量を誇り、温泉街には「いかにも温泉!」といったニオイ(硫化水素臭)が濃厚に漂っています。
お湯の色は美しいエメラルドグリーンで、塩分量も豊富!その温熱効果の高さから、「不老長寿の湯」として親しまれているそう。また、硫黄泉としては珍しく、ぬるっとした感触の弱アルカリ性であるため、「美人の湯」との評判もあります。
そんな月岡温泉の中でも、当編集部の激推し施設が、○○という温泉宿。なんと4つの露天風呂と2つの貸切風呂があり、露天の浴槽には源泉100%の温泉を加水なしで贅沢に使用。(※マイナスな印象になりやすい「循環ろ過」や「内湯の沸かし湯」には、あえて触れない)
夜間の露天風呂はライトアップされているので、幻想的な自然の景色を眺めながら、ゆったりとした湯浴みを堪能できます。こちらの宿には、宿泊プランだけでなく、日帰りプラン(事前の電話予約が必須)もあるので、観光の合間にふらっと立ち寄るのにもちょうどいいでしょう。
追記したのは「温泉地のアクセス情報」「正式な泉質名」「〜の湯と称される根拠」「宿紹介のリード」などです。
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立見
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