医療系サイト・YMYLサイトにおける有効なコンテンツマーケティング施策とは

(この記事は2019年3月に更新したものです。2020年5月に若干加筆し、最新の情報を反映しました)

当社SSCは多数の医院公式サイトの運用サポート(WordPress開発・レスポンシブデザイン・コンテンツマーケティング)を実施しています。
医院などの医療系サイトといえば、2018年8月に実施されたGoogleアップデートのタイミングで、医療業界周辺が阿鼻叫喚の様相を呈していたことを思い出す人も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、複数の医院公式サイトのアクセス増減や重要キーワードの検索順位推移などを分析し、そこから得られた知見を、この場を借りて情報共有したいと思います。

2018年8月のGoogleアップデートをどう乗り切ったか

2018年8月1日に行われたGoogleアップデートは多くの医療系サイトやYMYLのカテゴリに属するWebメディアにおいて強い影響をおよぼしました。
現行の薬機法や景品表示法に違反している医療系サイトの検索順位が軒並みダウンしたのはもちろん、しっかり適応している多くのサイトも巻き込まれる事態となったのは記憶に新しいと思います。

参照記事

8月1日のGoogleコアアルゴリズムアップデートは医療・健康サイトだけに影響したのか? | モバイル時代のSEO情報ブログ

当社がサポートをしていた医院サイトのうち1つは、月2本のコンテンツ更新というペースで地道な運用を継続し、2018年5月6月にアクセスのピークを迎えたものの、ご多分にもれず9月に大幅下落しました。

しかし、Googleアップデート以前から、医院長より薬機法や景品表示法などの現行法を遵守した内容に修正するよう指示を受けており、すでに適応した内容に修正済みでした。
さらに2018年12月20日には、デザインやページ構成などのチューニングをしてリニューアルオープンしており、全ページHTTPS化(SSL化)を完了させていました。

このような背景から、一時的に落ち込みはしましたが、周辺サイトのような大幅な下落は免れたと認識しています。

検索キーワードをベースとしたランキング調査結果の推移を見ても、2018年12月には2018年9月以前の数値ぐらいにまで回復してきました。

無視できない「競合サイト」が与える影響と「記事更新のペース」

しかし、それでもアクセスピーク時と比べて上昇率は芳しくありません。その原因として考えられるのは、

  • 医療系ポータルとブラックハットSEOを使用したサイトの台頭(詳細説明はのちほど)
  • 記事の更新頻度が競合と比べて少ない(月2本)
  • 更新のタイミングがバラつき、タイムリーな旬の話題に若干乗り遅れることがある(医院長のご確認OKのタイミングが各月でバラバラ)

などです。

課題として、迅速なチェック体制の確立があげられます。さらにコンテンツの質を高めつつも、最新情報を盛り込んだコンテンツを豊富にするため、もう1〜2本ほど更新本数を増やした方がベストではないかと弊社は推測しました。

また、定期的な競合調査の深掘りや、新コンテンツの企画提案などを積極的に行っていくことも重要だと考えます。

医療業界のSEO動向について

医療系のポータルサイトやメディアが台頭したことによって、多くの歯科医院では公式サイトが医院名ですら上位表示されない(検索結果の1ページ目に出ないのはざら)といった問題が出てきています(2020年5月加筆:度重なるGoogleのコアアルゴリズムアップデートの影響か、現在ではこの現象は減っています)。

中にはブラックハットSEOを駆使したサイトも多く見受けられます。ブラックハットSEOの定義をさらっとご紹介しますと、

  • 被リンクの売買
  • 内容の薄いワードサラダ記事を大量作成
  • 類似メディアサイトの大量作成
  • Google Maps記載の公式リンクを書き換える
  • DMCAの悪用

といったものです。

被リンク売買やワードサラダ記事の作成あたりは昨今あまり見かけなくなった古いタイプのものですが、Google Mapsの書き換えやDMCAの悪用は今でもちらほら見かけます。

DMCAは、ブラックSEOを告発する個人ブログなどを対象に悪用するパターンが多いので、さすがに公式サイトに対してDMCAで蹴落とすといった行為までは見られません。

しかし、これらのメディアに医院の公式サイトが対抗していくには、Googleの是正に期待するだけでなく、地道な努力が必要になってきます。

関連記事

不正なブラックハットSEOの後始末でやるべき実施リスト&結果報告

医療系ポータルメディアに対抗していく有効な方策とは

1.サイトのアクセシビリティを向上させる

一例として、

  1. 文字の見やすさを考慮(ベースカラーとフォントカラーのコントラスト、フォントサイズなど)
  2. 必要情報へのアクセスのしやすさ
  3. ページ分けやカテゴリ分けの適切さ
  4. 画像タグのタイトル・代替テキストを適切なものへ変更
  5. リンク文言を適切なものへ変更

などが考えられます。

1〜3まではサイトデザイン(リニューアルデザイン)の段階で行いますが、サイトオープン後も細かいチューニングを続けていくことが望ましいでしょう。

4〜5はサイト立ち上げ当初にレギュレーションを決めておき、記事更新をする担当者がそれに沿って日々チューニングしていくものです。

2.「ユーザーにとって有効なコンテンツ」を増やし、サイト内容を充実させる

ポイントは「ユーザーにとって有効なコンテンツ」という部分です。いたずらに記事を増やしても実はあまり意味がありません。

PR広告のような宣伝色が強くて押し付けがましい「ユーザビリティの薄い記事」は、とくに昨年のGoogleアップデート以降、検索順位に反映されづらいという傾向があります。

「記事を読んでほしいユーザーの姿」を見極め、彼ら彼女らにとって有効な記事とはなんなのかを事前によく知っておく必要があります。

3.上記コンテンツにトップページや関連ページへの被リンク(内部リンク)を掲載していく

サイト内部の被リンクを増やすのも地道な努力の一つです。

SSCはWEBデザイン制作とコンテンツ制作をワンストップでご提供

弊社はサイトのアクセシビリティを考慮したデザイン制作と、サイト内容の充実や有効な被リンク作成をおこなうコンテンツ制作、この二つをワンストップでご提供するWEB制作会社です。

WEB集客にお悩みの医院様は、ぜひ弊社にお任せください!

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立見

Webコンサルタント/Webマーケティング/広報/新規サービス企画/一部制作物の執筆・校閲・校正
2016年にフリーランスライターとしてSSCへ営業訪問。翌年4月に正式入社し、Webライター、コンテンツディレクターを経て、現在は受託案件のSEOディレクター、自社Webマーケティング、サービス企画、広告運用、自社SNS運用等に従事。入社以前はWeb系広告代理店にて各種Webメディア、企業のオウンドメディア等のコンテンツ制作や広告運用に携わっていた。