やってみてわかった動画SEO・VSEO|YouTube検索の順位を上げるポイント

YouTube検索やGoogle動画検索の上位表示を目指すことを、当社では「動画SEO」と呼んでいますが、巷では「ビデオSEO」や、Video Search Engin Optimizationを略して「VSEO」と呼ぶこともあるそうです。

今回は実際に調査・企画・制作・公開・解析などを経てわかった「動画SEO」のポイントをご紹介します。

目次

SERPsの動画表示は今後も増える見込み

動画貼り付けページ

これからのWebマーケティングの世界で、動画SEOが重要な役割を果たすと考える理由は、前回コラム「動画需要は急上昇中!BtoB向け動画マーケティングをWithコロナの今やるべき理由」でも解説しました。

昨今のSERPsには「動画」が表示されるキーワードが増えてきたにもかかわらず、有望な動画のランクインはまだ少ない状態で、とくにBtoBビジネスのジャンルではその傾向が顕著です。
つまりユーザーが動画を欲している「需要」があるのに、情報提供側が準備できない「供給」が足りていません。そこで当社はオウンドメディアを運営するお客様が、良質な動画提供をできるように援助する必要性を感じました。

また動画マーケティングというと、これまでは若年層ばかりに意識が向きがちでしたが、前回コラムでもお伝えしたように、加齢で活字離れが加速する傾向と、全年齢における動画閲覧時間の増加傾向から、シニア向けや富裕層を狙った動画マーケティングにも望みがあると推測できます。

記事コンテンツを動画化することで、今リーチできていない層にも届く確率が上がり、見込み顧客も増えるはずです。

YouTube検索が重視するポイントは「関連性・エンゲージメント・品質」の3つ

いいね(Like)、シェア(Share)、コメントなどのエンゲージメント

YouTubeヘルプページの「クリエイターを支援する YouTube の取り組みについて」には、YouTube独自の検索アルゴリズムについて以下のように記載されています。

YouTube 検索は、最適な検索結果を提供するために、関連性、エンゲージメント、品質の 3 つの要素を重視しています。

関連性に関しては、タイトル、タグ、説明文、動画コンテンツが、ユーザーの検索クエリにどれだけ一致するかなど、さまざまな要因に基づいて評価しています。
エンゲージメント シグナルは、関連性を判断するための重要な指標です。ユーザーからのエンゲージメント シグナルは総計して考慮されます。つまり、特定の検索キーワードで視聴された特定の動画の総再生時間を調べ、他のユーザーも同じキーワードで視聴しているかを判断します。

品質に関しては、特定のトピックで専門性、権威性、信頼性(※SSCコメント:これらを略して「E-A-T」とも言う)を備えた優良チャンネルを判別できるよう、YouTube のシステムが関連シグナルを考慮します。
YouTube にお金を支払って、オーガニック検索結果の上部に動画が表示されるようにすることはできません。

このようにYouTube検索の上位表示を目指すには、

  1. タイトル、ハッシュタグ、説明文などから判別する「関連性
  2. 視聴回数、視聴率、総再生時間、高評価数、コメント数など、視聴者との「エンゲージメント
  3. 専門性、権威性、信頼性(E-A-T)を満たした内容の「品質

の3つを重視すべきだということがわかります。

不動産用語の検索で上位動画に見られた傾向

当社ではこれまで多くの不動産系コンテンツを制作してきました。

不動産業種のコンテンツマーケティング成功事例・自然検索アクセス数増加グラフと実行内容をお見せします!

住宅・建築・不動産系コンテンツマーケティングの参考資料・本・サイトを紹介します【2020年版】

今回は、不動産サイトの制作過程で調査した、ある不動産用語の検索順位をGoogleの動画検索とYouTube検索で確認し、検索上位に表示されやすい動画の特徴をリストアップしました。
まずはさらっとご確認ください。

  • 動画冒頭にタイトル読み上げとポイント説明(+自己紹介)のパターンが鉄則。Webページにおける「メタ情報」は動画冒頭でアナウンスした方が良い
  • 「自己紹介」は初見ユーザーの、「ポイント解説」はすべてのユーザーのページ離脱を防ぐ効果がありそう
  • 閲覧者の年齢層を考慮し、若者向けのYouTuber動画よりも解説トークはかなりゆっくり
  • 日本語字幕を入れている動画がランクインの半数を占める
  • 難しい内容を誰にでもわかりやすく解説するハウツーものが多く上位表示されている
  • YouTube内の検索1位は専門家による解説動画で、とてもシンプル。下位と比べると登録者数、再生回数は多い
  • YouTube内検索・動画タブ検索ともに10位以内へのランクインが多いチャンネルは専門資格を有していない会社の解説動画なので「権威性」では劣る。YouTube動画の概要文は全部一緒で「ユニーク性」にも欠ける
  • 1位を除いて、再生回数、再生時間、更新日などの影響はほとんどなさそう。内容勝負か
  • イラストや図解タイプの動画だとアクがなく無味乾燥、人物ものは個性が出るので好みが分かれそう
  • ほとんどのチャンネルはコメントオフで、コメント可でもほとんどコメントがつけられていないチャンネルが多かった

次の段落からさらに詳しく解説していきます。

YouTube検索とGoogle・Yahoo動画検索の結果の違い

YouTube検索ではYouTubeにアップロードされた動画しか表示されません。

一方Google検索やYahoo検索の「動画」タブで表示される検索結果には、YouTube動画以外に動画を貼り付けた記事がランクインすることもあります。リンクを踏んだら動画が再生されず、記事が表示される状態です。

さらに、その企業独自の動画配信システムを使った動画、法人向けプラットフォームに投稿された動画、ニコニコ動画、Netflix、Amazonプライムビデオ、GyaO、Abema、dTV、Facebook、Instagram、海外の投稿動画サービス(パンドラTV、Dailymotion、Veoh、Youku等)の動画や、それらを貼り付けたWebページがランクインすることもあります。

コンテンツSEOと共通するポイントは「タイトル・説明文・E-A-T」の3つ

端的で関連性があり魅力的なタイトル

動画タイトルのポイントは記事タイトルと基本的に同様です。動画内容をしっかり表し、キャッチーで多くの視聴者が興味を惹かれる文言を「制限文字数内」にどれだけ入れられるかがカギです。

YouTube動画のタイトルは全角33文字までとなっていますが、Googleの動画検索画面で表示されるタイトルは全角27文字まで(2020年9月現在)なので、33文字いっぱい使うより27文字以内に収めた方が無難です。

また、

  • 5分でわかる「AWS」の基礎知識

といったように、閲覧にかかるおおよその時間を入れておくと「空き時間に見てみるか」といったひまつぶし需要にも合致しそうです。

説明文はYouTube検索のアルゴリズム対策だけでなく「アクセシビリティ対策」でもある

説明欄の文字数にも全角2,500文字までと制限がかかっています。

Googleのbotと同様にYouTubeのアルゴリズムも動画のビジュアルや音声といった要素をコンテンツとして理解するのが現段階ではまだ不得意なので、概要欄のテキストで補足する必要があります。

聴覚が不自由な人が概要欄を読んで情報を理解する場合も想定し、アクセシビリティを向上させることも重要です。これについてはYouTube公式の動画製作・配信者向けサイト「YouTubeクリエイターアカデミー」でも推奨しています。

参考ページ→わかりやすい説明を書く – YouTube

また、概要文の開始早々に本体サイトのURLを掲載すると本体サイトへユーザーを誘導できて良い、と考える動画投稿者も多いようですが、あまり上の方にURLを記載してしまうと下の画像のように検索エンジンページ上のディスクリプションエリアにもURLが掲載されてしまいます。

検索結果に動画のディスクリプションとして表示される

本体サイトへの誘導は、説明欄だけでなく、動画内の「カード機能」でも対応できます。
動画で優先するのは「本体サイトに来てほしい」なのか、「説明文を充実させてユーザビリティを上げたい」なのか、判断に迷う場合はABテストなどで試してみて決めましょう。

YouTubeもGoogle・Yahoo同様に専門性・権威性・信頼性(E-A-T)を重視

専門性・信頼性・権威性(E-A-T)

Google検索では、YMYL分野(金融、健康、安全、ニュース、法律)のコンテンツにはその他のコンテンツよりも厳重な品質評価ガイドラインを設定し、高品質なページを評価し、低評価ページを上位に表示しないよう努めています。

ガイドラインには重視する項目として、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、 Trustworthiness(信頼性)を上げており、これらの頭文字を取ってこの指標を「E-A-T」と呼んでいます。

さらにGoogleは、Relatedness(関連性)やComprehensiveness(網羅性)、Uniqueness(独自性)といった要素もコンテンツの質に関わってくると説いています(Google のコア アップデートについてウェブマスターの皆様が知っておくべきことの「コンテンツと品質に関する質問」を参照)。

関連性、網羅性、独自性については下記ページの「E-A-Tだけでなく「R-C-U」もあるとベター!?」の段落をご参照ください。

Googleコアアップデートの傾向と検索順位の新指標「コアウェブバイタル」とは

さて、先ほど紹介したYouTube検索の記載の中にも、YMYLやE-A-Tに関連する言及が登場します。

ニュース、政治、医療情報、科学情報など、信憑性や信頼性が鍵となる分野では、信頼できる参照元からの高品質で信頼できるコンテンツが検索システムで優先されるように最善を尽くしています。
クリエイターを支援する YouTube の取り組みについて – YouTube ヘルプ

つまりYouTube検索でも動画情報の専門性、権威性、信頼性が重視されるということです。

不動産用語のYouTube検索結果を振り返ってみると、1位は不動産鑑定士が在籍する企業の動画で、2位は不動産運用会社の税理士インタビュー動画、3位以下に不動産コンサルティング会社や投資コンサルティング会社の動画などが入っていました。

つまり、一般のコンサルタントが用語解説をする動画よりも、専門知識を有した不動産鑑定士や税理士などの士業の方々が登場する動画の方が「E-A-T」に準じているので価値が高い、と判断されるということです。

例題:3つの動画タイトルのうち、どれがもっとも専門性・権威性・信頼性を満たしているでしょうか?

たとえば下記のような3つのタイトルの動画があったとして、どの動画がより「E-A-T」に適っているかを考えてみてください。

  1. 美肌のための人気美容食材ランキングTOP10
  2. 人気エステティシャンおすすめの美容食材ランキングTOP10
  3. 管理栄養士が選ぶ美容食材ランキングTOP10

1番よりは2番と3番の方が情報確度は高そうです。
2番のエステティシャンも美容について豊富な知識を持っていそうに思えますが、何らかの資格があるわけではなく、「人気」の根拠も明示されていません。
3番は栄養について「専門的」な知識と技術(信頼性)を持った国家資格所有者(権威性)が選ぶ美容関係の食材情報なので、もっともE-A-Tに適っている気がします。

動画ならではのポイントはハッシュタグ、サムネイル、エンゲージメント

YouTubeのアルゴリズムは、視聴者におすすめする動画やチャンネルの基準として下記を参考にしています。

  1. 動画内容を明確に表す魅力的なタイトル
  2. ユーザビリティやアクセシビリティを考慮した、わかりやすい説明(ディスクリプション)
  3. 関連性のあるハッシュタグ
  4. 魅力的で思わずクリックしたくなるサムネイル
  5. エンゲージメント率(視聴時間、高評価・低評価の数、コメント数)が高いもの

上記のうち1〜4は投稿・配信側でコントロールできる部分ですが、5の視聴者の反応までコントロールするのは困難です。視聴者のリアクションを活性化しエンゲージメント率を向上させるためには、まず1〜4までをしっかり実施していきます。

1と2については先の段落でご説明したので、3のハッシュタグについて解説します。

説明文の「ハッシュタグ」は14個まで設定可能

動画のハッシュタグ

各動画の説明文にはInstagramやTwitterなどでもおなじみのハッシュタグ(#動画SEO、#ビデオSEO、など)が入れられます。
ブログでいうところのカテゴリやジャンル、タグなどと一緒で、ほかの動画との関連性を紐付けたり、動画のジャンルをわかりやすくする役割があります。

大昔のWebページでいうところの「メタキーワード」(meta keywords)にも近いかもしれません。ちなみにメタキーワードには無限に文字列が入れられるので乱用されるケースが多く、Googleはメタ情報の中からキーワードだけサポート対象から外してしまいました。

Googleがサポートしている特別なタグ(meta keywordsが存在しない)

この仕様になってからかなりの年月が経っているため、今ではメタキーワードを実装していないサイトがほとんどです。ただしGoogleとYahooはサポートしていませんが、残り少ないシェアを占めるMicrosoftの検索エンジン・Bingは二大巨頭と異なる独自のアルゴリズムを採用しているので、メタキーワードがまだ有効かもしれないという噂もあります(詳しく調査していないので定かではありません)。

という「メタキーワード」の余談はさておき…。

ハッシュタグはYouTube投稿のプラットフォーム「YouTube Studio」上で使用個数を14個までと制限しているので、無限に入力できたメタキーワードのようにスパム化しにくいのが特徴です。15個以上使うと無効になるので気をつけましょう。

また、動画の内容やテーマと関連性がないハッシュタグは不正とみなされます。現状ペナルティはつかないようですが、視聴者の反感も買うのでエンゲージメント率の低下を招きます。ハッシュタグの乱用は控えましょう。

サムネイルはユーザーに来訪を訴える「看板」

動画のサムネイルはYouTube検索にもGoogle動画検索の画面にも表示される大事な要素です。人の視覚を刺激して来訪を訴えるもので、お店でいう看板の役割を果たします。厳密に言うと検索エンジン対策には当たりませんが、来訪を促す意味ではとても重要です。

サムネイルは動画再生中のどこかしらのキャプチャ画面が自動生成されたものに初期設定されますが、YouTube Studioでは任意の画像に差し替えが可能です。

YouTubeクリエイターアカデミーではサムネイルの画像サイズを1280px×720px以上で高画質なものを推奨しています。YouTuberの動画などでもっともよく見られるのは、大きくて目に付きやすい、刺激的なテキストを入れるパターンです。
クリエイターアカデミーでは、書体は太字で、背景とのコントラストが強く、立体的なものの方が視認性が高く注意喚起しやすい、と推奨しています。

参考ページ→動画のサムネイルを追加する – YouTube ヘルプ

字幕情報と音声の聞き取りやすさも重要

YouTube Studioにはアップロードした動画に自動で字幕をつける機能があります。
「字幕は多言語化のときだけ意識すればいいのでは?」と思う人も多そうですが、国内専用の動画においても、耳の不自由な人を意識した「アクセシビリティの向上」に対して、字幕は重要な役割を果たします。

また、電車通勤中やオフィスワーク中、そばにいる家族の就寝中など、音を出さない「消音状態」で動画を閲覧したいシーンも数多くあり、そこでも「字幕」は大いに役に立ちます。

YouTubeの音声を自動で字幕化する機能はとても便利なのですが、現状では若干の誤差が生まれてしまいます。

たとえば、SMBC日興証券が配信する「教えてイチロー先生」シリーズのうち、1本の動画を「字幕付き」で一度再生してみましょう。

教室にいる多くの児童たちに話をしっかり聞いてもらうことを意識したイチローさんの音声は、基本的にクリアでとても聞き取りやすいものです。

しかし、複数人の子どもたちが一斉にタイトルコールをする箇所の字幕は「いいいいいいいい[音楽]」になってしまっています。BGMなどは使用されておらず、甲高い子どもたちの声を[音楽]だと誤認識しているようです。最後の「イチロー先生ありがとう」という音声も、字幕だと「ああああああ」と表示されてしまいます。

子どもたちの音声は基本的に大人よりも甲高いものですが、音声認識がとくに難しいようで、「本名(ほんみょう)はなんていうんですか」という発言が「求名(ぐみょう、という千葉の地名)はなんて言うんですよ」になってしまっています。

子どもたちと比べるとイチローさんの声はかなり聞き取りやすいものの、「鈴木(すずき)」が字幕では「酢漬け(すづけ)」になったり、「えっとねー」が「8ねー」になったり、自動字幕化機能がまだ完璧ではない様子が見て取れます。

ナレーション技術がありクセの少ない声質を持つ人物の選任が望ましい

字幕情報はYouTube Studioのアップロード画面であとから編集することも可能ですが、それ相応の時間がかかるので、字幕修正作業を軽減したい場合は、発声・発音・音量・テンポなど、聞き取りやすさを意識したトークやナレーションの技術をもつ人の登用が適しています。

また、声質やトーンも人によって好みがあります。ナレーターが耳心地の良い声質だと、再生時間が伸び、直帰率も下がり、エンゲージメント率が上がるかもしれません。なのでクリアで聞き取りやすく、クセの少ない声質のナレーターを採用するのが無難です。

投稿配信者自身や身近にトーク技術を持つ優れた声質の人がいない場合は、ナレーションだけ専門職の人に頼んだり、ボイスチェンジャーを使ったり、といった工夫をしてみるのも良いでしょう。

直帰回避と再生時間延長のカギは「冒頭15秒の情報」

テキスト記事のアルゴリズムで重視されるものの一つに「滞在時間」がありますが、動画の「再生時間」でも同様のことが言えます。
離脱(直帰)を防いで再生時間を伸ばすには、 冒頭のおよそ15秒以内に「このチャンネルと動画のメッセージは何なのか」「見て何が得られるのか」を明確にする必要があります。

YouTubeヘルプ・視聴者維持率を測るにも「どの動画でも最初の 15 秒間に注意する必要があります。再生をやめる視聴者が最も多いのがこのタイミングです」との記載があります。

不動産動画の調査結果に戻ると、10位以内に入った上位の動画は、冒頭10数秒内にタイトルを読み上げ、もしくはテキスト表示などをしているものがほとんどで、自己紹介や概要解説なども冒頭1分のうちに早々に済ませていました。

「自己紹介」は一見さんの離脱を防ぐ意味でも重要です。またその回の「概要解説」も初見のユーザーだけでなく、リピートユーザーに対しても有効に働くでしょう。

記事の場合は興味がある箇所だけ「拾い読み」したり「飛ばし読み」したりが簡単にできますが、動画の場合は飽きたらスキップではなく違う動画に移ってしまう視聴者が多いので、 「直帰させない工夫」が記事以上に必要です。

タイムスタンプは直帰防止とエンゲージメント率向上につながる

時間がない人や、必要な箇所だけを閲覧したい人のために、目次の役割を果たす「タイムスタンプ」を活用しましょう。再生時間はやや短くなるものの、目的が早々に果たせるので、視聴者の満足度を高いレベルに維持できますし、直帰も防げます。

0:05 チャンネル概要と自己紹介
0:10 今回の動画のポイント
0:20 動画閲覧で得られるメリット
0:30 今回のテーマその1-Webマーケティングにおける動画の役割とは?
1:00 ここで突然「大物ゲスト」が登場!

といったように、説明文に経過時間を半角数字と半角コロン「:」で記述すると、その分秒の再生ポイントに飛ぶリンクが自動生成されます。これがタイムスタンプです。

YouTube上で時間を記述するだけでHTMLタグを使う必要がないので、HTMLを知らない人でも簡単にタイムスタンプが作れます。

エンゲージメント率向上とコメント欄の充実

動画を見てもらえるようにする最適化のヒント – YouTube ヘルプによれば「視聴者からの報告のほかに、視聴者のさまざまな指標(視聴者維持率、高評価数、低評価数、視聴者のフィードバックなど)を考慮して、おすすめとして表示する動画を調整しています」とのこと。つまり誤クリックの誘発や、内容とタイトルの乖離、無関係なタグなど、反感を買う行為はNGです。

上記のようにYouTubeのアルゴリズムは、視聴者のコメント数や高評価・低評価の数といったエンゲージメント率も重視します。短期間でコメント数や高評価をたくさん集めると、関連動画表示もされやすくなり、各ユーザーのYouTubeTOPに表示される「おすすめ動画」にも入りやすくなるのです。

コメントを促すためには、一番最初に配信者自身の「セルフコメント」を入れる手法がよく取られます。ただしコメント機能をオンにしたからといって、必ず視聴者コメントがつくわけではありません。

また、コメント欄を開放すると「コメント返し」や「誹謗中傷対策」「スパム削除」といった手間も発生します。耳当たりの良いありがたいコメントばかりでなく、耳が痛くなる批判コメントもつくかもしれません。言いがかりのようなアンチコメントはスルーしてもかまいませんが、批判の言葉は真摯に受け止めなければなりません。

さらに返信を怠ったり、スパムを放置しておいたりすると、視聴者の心象が悪くなりエンゲージメント率も落ちるので、一度コメントを開放したらメンテナンスは続けなければなりません。

以上のように、コメント・オンにはメリットもデメリットもあるので、開放するか否かは最初に判断しましょう。

参考ページ→YouTubeヘルプ コメント設定について

動画の平均再生率は長くなればなるほど低下する

再び不動産動画の調査結果に戻ります。ある不動産用語の検索結果10位以内に入った動画の長さは平均5分前後で、5位にランクインした動画がもっとも長く12分ありました。

難しい不動産用語をわかりやすく解説するのに5分では足りないかもしれません。しかし10分になると5分の動画よりも離脱する率はさらに上がります。

アメリカの動画マーケティング企業ウィスタ社が調査したビジネス動画の平均再生率を示すデータ(
Longing for Longform: Optimizing For Longer Video – Wistia Blog)を見ると、再生時間が増えるごとに視聴率がどんどん下がっていく様子がわかります。30秒以内の動画なら平均再生率は80%強ですが、30秒から1分では75%、4〜5分では60%、5〜10分では55%と低下していきます。

人気チャンネルだと1時間以上もある動画はザラですが、ある程度ファンを獲得してからでないと離脱も起こりやすいので、人気チャンネルに育つまでは短時間の動画を更新し続けるのが無難です。

再生時間を圧縮するための「情報の詰め込みすぎ」は本末転倒

超過、満杯、詰め込みすぎ

再生中に視聴者を飽きさせないようにするには相当の工夫が必要です。固定のファンが少ないチャンネル開設当初は、動画をより短時間に、コンパクトにまとめることが重要でしょう。

とはいえ、短時間の再生時間にこだわって、1つの動画に情報を詰め込みすぎるのも考えものです。
ナレーションが早口すぎると、何を言っているのか聞き取れず、内容を反芻する時間があまりに少ないと視聴者は消化不良をおこし、動画をつまらないと感じるかもしれません。文字や字幕も表示時間が短すぎると、視聴者は十分に情報を読み取れません。

「視聴者層設定」が必須

YouTubeのチャンネル・動画公開時には「視聴者層設定」が必須です。これは主にユーザビリティのためで、ユーザーにとって興味がない動画の表示頻度を下げる、子どもと大人のセグメントをきっちり分ける、などをYouTubeが考慮しています。

「なんとなく、たくさんの人に見てほしい」という状態だと、チャンネルの運用は難しいので、必ず最初に「この動画を誰に見てほしいのか」といったターゲット設定をしましょう。

Yahoo動画検索ならではのSEO対策

ここまでGoogle動画検索とYahoo動画検索の内容をほぼ同一視して解説してきました。なぜなら両者は同じGoogleのアルゴリズムを採用しているので、「検索順位」に関してはほとんど同じ結果が出るからです。

とはいえ両エンジンの検索結果画面(SERPs)構成は「Google・YahooのSERPs構成」でもお伝えしているようにかなり異なり、各モバイル版にも固有の特徴があります。また、Yahooの動画検索には、PC版・モバイル版ともに詳細な「絞り込み機能」もついています。

Yahoo動画のSEOについては下記記事で詳しくご紹介しています。Yahoo経由のユーザーが多いサイトを管理しているご担当者は、ぜひご参照ください。

[Yahoo版動画SEO]「再生時間は4分未満が鉄則」「サムネイル重視」の理由

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当社スマートスタイル・コンプレックスでは日々進化を続ける検索画面に遅れを取らないよう、最新のSEO技術情報を収集し、お客様のサイトでいち早く対策を実践しています。

地域を限定した検索需要(別名MEO)に対応したサービスのほかに、今回ご案内した動画SEOサービスもご提供しています

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創業2011年から現在まで、およそ200社のWebサイト・コンテンツ制作・コンサルティングを手掛けてきたWeb専門代理店です。営業に関するお知らせやプレスリリースのほか、当社で蓄積したWebマーケティングに関する知的資産(ナレッジ)を公開します。執筆者はデザイン、開発、SEO、コンテンツマーケティング、営業など各部門の専門家です。