コンテンツ運用開始3ヶ月目に収益倍増!のグロースハック成功事例・生活用品ECサイト編

当社がこれまで手掛けてきたコンテンツマーケティング事例の中から、“最速”でグロースハックが成功した例を一つ振り返ってみたいと思います。
それは、とあるECサイト内で展開していたスタッフブログでの出来事でした。

コンテンツ更新3ヶ月目に検索経由の収益が前年同時期の2倍に!

雑貨商材や生活用品を取り扱うECサイトの中で展開していた「スタッフブログ」の中に、当社のライターが執筆した記事を月4本納品しました。コンテンツ提供後からアクセス数は上昇しはじめ、3ヶ月目には絶大な効果を発揮します。検索エンジン(自然検索)経由のアクセス数と収益が、ともに前年同月と比べていきなり2倍を記録したのです。

生活用品系ECサイトのアクセス解析画面

該当のECサイトの収益ピークは、主力のメイン商材の特性から2月〜4月に迎えることが定番だったのですが、コンテンツ更新開始の3ヶ月目となる10月にその年の最高収益を記録。その後も順調にアクセスと売上を伸ばしていきました。

検索エンジン経由のアクセス数と収益が倍増した勝因は大きく分けて3つあります。

1.ショップ名・商品名の浸透度=ブランド力の基礎がすでにあった

ECサイトのイメージ

まずそのECサイトの運営年数とプロモーション活動歴が10年以上あったことが大きなポイントです。新商品の発表をプレスリリース等で流し、ディスプレイ広告、モール内広告なども盛んに打っていたので、主力の自社開発商品がユーザーの間でもよく知られており、「ブランド力」の基礎がありました。

また、スタッフがこれまで書いてきた記事がすでに100本ほど貯まっていました。蓄積されたストックがあると、これまでの傾向もつかみやすいですし、何の記事でどういう結果が出ていたのか、あるいは出ていなかったのか、滞在時間が長い記事とは一体どういうものなのか、どの記事がコンバージョンしやすいのか、などを分析でき、今後の指針を考える材料にもなったからです。

2.クライアント担当者との連携がスムーズで、更新スピードも早かった

コンテンツマーケティングの現場では、クライアントの意向に沿いつつも、「ユーザビリティ」をもっとも重視します。それゆえに、難しい業界用語や専門用語は記事中でなるべく使わず、一般的なわかりやすい言葉に直していくのが常です。
たとえば商品の素材や特性の説明文を「バイヤー目線」でそのまま書くと、専門用語が入りやすいものです。そこをECサイト上では消費者に伝わる言葉に変え、より多くの人の理解が得られる表現にしていくことが重要なのです。

そのような工夫をほどこした原稿をクライアントに確認すると「うちで使う言葉はこうなので」と修正が入ることもしばしばあります。その場合は、ユーザビリティやSEOなどの意図や事情を丁寧に説明し、納得してもらってから更新することがほとんどです(稀に却下されることもありますが)。

該当のECサイトでは、そういったNGを出されたことはほとんどありませんでした。
なぜ業界用語や専門用語を使わずに一般的なわかりやすい用語に変えるのか。それは多くのユーザーが理解できる内容にするためであり、より多くのユーザーに記事の内容が届き、より多くの見込み顧客を獲得するためです。
クライアントは直販サイトで日常的に消費者と接している、いわゆるBtoC企業なので、ユーザー目線の表現に対しては大変好意的でした。また、当社の担当チームにも信頼を寄せていただき、NGはほとんど出なかったと記憶しています。

このように、NGが少ないと作業スピードも早まりますし、鮮度の高い最新情報が最適なタイミングで更新できるので、サイトの市場価値も高まります。

また業務理解の深いクライアント担当者に対しては、大胆なテーマの提案もしやすくなるので、「ヒットする企画が生まれやすい」いったメリットもありました。
先方から画像や商品情報の提供もほとんど即対応していただけたので、非常に有り難かったことを覚えています。

3.当社メンバーにMD・バイヤー・ショップ販売員の経験者がいて「EC業界」と現場の知見があった

グロースハックのイメージ

当社で未知のジャンルや業界の案件を受託開始するとき、あるいはコンペに参加するときには、各業界の市場調査に始まり、競合調査、目標設定、戦略設計、キーワード調査、テーマ設定…といった過程を経て、ようやく「コンテンツ企画」という段階に移っていきます。

しかしこのECサイトの場合、実は「キーワード調査」から開始してコンテンツを設計していきました。なぜ事前の調査をスキップしたかというと、日常生活に直結したテーマだったから、というポイント以外にも、当社のチームメンバーの構成上、調査がほとんど必要なかったからという事情があります。

まず、この案件のアカウント(営業)担当兼コンテンツディレクターが、実はEC業界からの転職者で、バイヤーやMD(マーチャンダイザー)経験者だったのです。それゆえに商品開発の背景から、素材、物流、販売に至るまで、一連の過程を把握しており、業界内部の事情に精通していました。
クライアントがコンテンツマーケティングに対して何を望んでいるのかを、バイヤー・MDの経験値からある程度予測できたので、クライアントとのコミュニケーションも非常にスムーズでした。

また、記事執筆を担当するライターも、該当商材を店頭販売したことがある販売員経験者でした。お客様から商品に寄せられた疑問をその場ですぐ回答しなければならないので、商品知識が豊富だったのです。さらに、実際に店舗を訪れたお客様の顔ぶれを知っているので、その商品の顧客層をすでに把握しており、お客様が商品に何を求めているのか、どういう疑問を抱きがちなのか、どういった回答が喜ばれるのか、といった実地の接客でしか得られない、貴重な体験と知識を保有していました。

この2名に対し、SEO周りのちょっとしたアドバイスと文章校正という形でサポートに入っていたのが筆者なのですが、それまで関わってきた未知の業界コンテンツ群と比べ、各タスクが完了するスピードは格段に早かったように思います。さらに、いち早く結果が出たので、チーム一同大きな喜びを感じました。

それではもう一度、最速グロースハック事例の勝因をおさらいしたいと思います。

 

  1. サイト運営年数・広告運用年数があり、認知度やブランド力などの基礎があった
  2. 過去記事というストックがあり、アクセス解析情報を指針に有効活用できた
  3. クライアント担当者との協力体制がしっかりしており、情報鮮度も高く「ヒット企画が生まれやすい」土壌があった
  4. EC業界・商品知識に精通したメンバーがいたので調査時間が軽減でき、リリースに至るまでスピーディーだった
  5. 諸々の知見から「ユーザーに必要とされるコンテンツ」がすでに当社チーム内では明確になっていた
  6. 生活用品という身近なテーマゆえに企画も立てやすかった

 

誰にとっても馴染みのあるテーマはライバルも多い

さて、6つ並べてみましたが、最後のポイントのデメリットに気づいた人もいるのではないでしょうか?

「身近なテーマで誰もが企画を思いつきやすい」ということは、ライバル他社もそれにすぐ対抗してくる可能性があります。
最速で結果は出ても、誰にとってもなじみのあるテーマや内容ならば、すぐにライバルに追いつかれ、そして現状に甘んじていれば、いずれは追い越されてしまうわけです。この辺りにコンテンツマーケティング施策の難しさが隠されています。

コンテンツマーケティングなどのSEO施策は「結果が出た!やったー!」では終わりません。コロナ禍などの「世の中の動き」や市場全体の動向を伺いながら競合他社と戦い、そして「検索エンジンのアップデート」といった外部要因も見守っていく必要があるからです。

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創業2011年から現在まで、およそ200社のWebサイト・コンテンツ制作・コンサルティングを手掛けてきたWeb専門代理店です。営業に関するお知らせやプレスリリースのほか、当社で蓄積したWebマーケティングに関する知的資産(ナレッジ)を公開します。執筆者はデザイン、開発、SEO、コンテンツマーケティング、営業など各部門の専門家です。