SEO効果が出るコンテンツの本数と文字数はどれくらいか?検索意図との関係にも注目!
Q.コンテンツマーケティング施策をやることになりました。SEOの効果が出るコンテンツの「本数と文字数」はどれくらいでしょうか?
A.まず追求すべきは、コンテンツの本数を増やすことでも文字数を稼ぐことでもありません。サイトとの関連性が深いコンテンツを作り、その「濃さ」と「質」を高める必要があります。
その大前提をふまえたうえで、月間検索数200回程度の検索キーワードで3位以内をキープするには、高品質なコンテンツを「50本以上×3,000文字以上」用意することがベストだと当社は考えます。
また検索キーワードとそのサジェスト(周辺キーワード)に対し、闇雲に、網羅的に対応するのではなく、キーワードごとの「検索意図(インテント)」にも注目する必要があるでしょう。サイトコンバージョンから離れた意図を持つキーワードへ対応した記事を作ると、サイト全体の低評価につながる恐れがあるからです。
それでは「50本以上×3,000文字以上」という数値の根拠について、また「キーワードごとの検索意図」を考慮する理由についてもご説明します。
1,500文字でも1〜3位以内にランクインできたのは昔の話
当社が手掛けた旅行系メディアのコンテンツを例に取ると、1記事あたり1,500文字程度でも月間検索数200回程度のキーワードで1位〜3位以内にランクインすることは珍しくありませんでした。
このメディアが保有する記事本数は当時すでに700記事近くあり(現在は1,000記事以上)サイト内部の被リンクが多かったことも、高い順位のキープに良い影響を及ぼしていました。
とはいえ1記事1,500文字の記事でも検索順位が良かったのは、実は4〜5年前までの話です。1記事あたり倍の3,000文字から、多いと1万文字を超えるような競合メディアがボコボコと誕生し、年に数回のペースで実施されるGoogleコアアップデートのたびに、後塵を拝することが相当増えました。
やはり1記事が1,500文字程度だと、Googleが掲げるコンテンツの品質を担保する「E-A-T」を満たすことが難しいからかもしれません。
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かつて上位にいたサイトが下落した理由の図解
かつて3位以内にランクインしていた4位サイトは「質より量」タイプ。保有する記事数は多いものの、競合サイトと比べ1記事ごとの質は低い状態です。
Googleコアアップデートのたびにランクダウンする傾向にあるため、新参サイトに抜かれるのは時間の問題だと思われます。
再浮上するには「質」を高める体制に変える必要があるでしょう。
品質とともに重視すべきは「検索意図との関連性」
つまりコンテンツは「品質」がもっとも重要で「何万文字あればいい」とか「1,000記事以上あるから安心」というものではありません。
E-A-T以外にも、網羅性や独自性といった高品質を表す指標を満たすことも重要ですが「検索意図との関連性が浅いコンテンツ」も低品質と見なされます。
たとえば「Webディレクション」というキーワードのサジェスト(「Webディレクション」に付随する周辺キーワード)を「検索意図」ごとに並べてみましょう。
このようにサジェストごとに検索意図や検索ユーザーの属性が大きく異なっていることがわかります。
たとえば「企業や店舗のWeb制作依頼」がほしいWeb制作会社が、上記の2つ目の項目にある「検定」「スキル」「仕事内容」「未経験」という求人系のキーワード群を網羅した「転職するなら知っておきたいWebディレクションの仕事内容」といった記事を更新し、各検索キーワードで見事に高順位へランクインしたとしましょう。
本来はWeb制作の発注がほしいのに、企業ではなく個人から「ディレクターの募集はしていますか?」といった求人の問い合わせが増えるので、対応が大変になります。Webディレクターの募集をしていない場合は、求職ユーザーのモチベーションが下がるので、該当ページからは直帰が増え、滞在時間も短くなるはずです。さらにアクセス数が多いページの直帰、離脱、滞在時間といった指標が低いと、サイト全体の平均値も下がるため、ほかの検索結果にも悪影響を及ぼす可能性が出てきます。
つまり検索意図を無視したキーワードの強化は、サイト運営者にとっても、ユーザーにとっても、不幸な結果しか生みません。
今現在Webディレクション職の求人募集をしないのであれば、まずは外注への意識がもっとも高そうな「費用」「工数」といった3つ目の検索キーワード群に対応した記事を更新するべきです。
「記事数30本〜50本以上×3,000文字以上からがスタートライン」の根拠
最初に「50本以上×3,000文字以上の記事を最低限用意したい」としたのには根拠があります。
短期間で高順位へランクインすることができた、とある当社制作サイトの実例から導き出した数値です。
とある物販サイトの検索ランキングとコラム記事保有数
- ビジネスの種類:BtoC
- サイトの種類・記事の種類:ECサイト内に掲載されるコラム
- ビッグキーワードの月間検索数:200回
- ビッグキーワードでの検索順位:4.3位
- ビッグキーワードでの到達数:35回(CTR17.5%)
- 記事数:35本
- 記事1本あたりの平均文字数:約3,500文字
2021年4月現在、上記のサイトは「とあるビッグキーワード」でのランキング順位が3位から5位の間を行ったりきたりしています。3位以内をキープし安定するにはしばらくかかりそうですが、50本を超えたあたりで3位以内に落ち着くと予測しています。
ここからさらに1、2位の上位ランクインを目指すには、競合サイトの実態などを鑑みると、倍の100本以上のコンテンツを用意する必要があるのではないかと考えます。
つまり月間検索数200回程度のビッグキーワードで3位以内に入るには、1記事あたり3,000文字程度、50記事以上が必要で、さらに上位に食い込むには100記事くらいが目安になるはずです。
新参サイトの今後の展望は?
5位の新参サイトを競合と比べた場合、更新体制を維持できれば「質より量」の4位、まだ記事数が少ない3位サイトより上位に食い込むことは容易そうです。とはいえ、それより上位に入るには長期戦を強いられそうです。
サイトごとに数値の目安は異なる
もちろん、ここで上げた数値は絶対ではありません。それぞれのビジネスの市場競争率や、業界全体の景気、国内外の情勢、サイトの種類やジャンル、テーマ、ビジネスの種類(BtoB、BtoCなど)など要因ごとに相当異なります。
これまで弊社が手掛けたコンテンツの中には、1万字〜2万字などの長文コンテンツが数本でも検索順位の高位置を維持できたサービスサイトもありました。つまりサイトごとに文字数や本数の目安は変わります。
1位サイトも安泰ではない
良質なコンテンツを多く保有している1位サイトでも油断は禁物です。競合サイトの動きによっては1位の座をすぐに脅かされるからです。
新たな潜在需要や顧客インサイト(顧客自身も気づいていない無意識の欲求)に注目し、新規執筆や古い記事のブラッシュアップを続けていく必要があるでしょう。
長文コンテンツは離脱やCVRに要注意
競合サイトよりも長文の傾向があるコンテンツの場合、読了率(ページの最後まで読まれているか)は他と比べて低くなります。とはいえ離脱率が高い状態を放置するのは危険です。文字による解説を図表などに置き換え、ページ分割を検討した方がいいかもしれません。
またCVRが低い場合は、CTAボタンを目立たせるなどの工夫が必要です。色を変えたり、常にフッターに表示したり、といったものが考えられます。
コンテンツの質は高いけれども本数が少ない場合
上位サイト群との間には「質量」にまだ開きがあるのかもしれません。競合サイトを調査し、自サイトにはどのようなコンテンツが欠けているのかを分析して、良質なコンテンツを追加更新する必要があります。
購買意欲が高いページに長文が不要な理由
長文掲載が向かないページもあります。
企業名やブランド名、商品名といった、より購買意欲が高い「指名検索」をしたユーザーに対しては、長文の読み物コンテンツよりも、CTAボタンなどがわかりやすく配置された簡潔なページにランディングさせた方が的確です。サイト訪問中に購買意欲が低下してしまうスキを与えないことが重要だからです。
CVRにより近い「購入ページ」や「サービス案内ページ」等の検索順位を上げる方法は、情報を長々と付け足すのではなく、特集LPや研究資料といったさまざまな切り口の誘導ページをほかに設け、目当てのページへ被リンクさせる「内部被リンクの強化」が効果的です。
記事にSNSのシェアボタン設置は必須。SEO効果はないが流入数・認知増加に効果あり
SEO効果と直接的な関わりはない(※)ものの、SNS等で情報が拡散されれば流入数が増えるので、多くの人に商品やサービスを認知してもらえます。
ページ内に「購入」や「問い合わせ」ボタンだけでなく「シェアボタン」なども設置すると、より拡散・共有されやすくなるでしょう。
※ほとんどのSNSの外部サイトリンクには「nofollow属性」が付けられています。Googleなどのクローラーに対し「リンク先をたどらなくていい」「リンク効果を渡さない」と指示するもので、自動的にaタグの中に埋め込まれています。これはかつてSNSリンクによるスパムが横行した名残りです。
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Smart Style Complex Inc.
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