なぜ中小企業のWebサイトにこそコンテンツマーケティング施策が必要なのか
2020.05.20
自社のWebサイト制作や広告管理、サイト分析などを担当しているWeb担(ウェブ担)の中には、「コンテンツマーケティングってどうしてもやらないといけない施策なの?」とお思いの方も多いでしょう。
広告業務に関わるリソース(人、お金、資源)が潤沢な大企業であれば、コンテンツマーケティングなどという時間や手間がかかって短期的な成果がわかりにくい手法よりも、即効性と費用対効果の高いリスティング広告やディスプレイ広告などの露出方法を選んだ方が手っ取り早いはずです。結果が早く得られる方が、多くの関係者も納得でき、社内の軋轢も生みにくいからです。
とはいえ、中小企業のWebサイトの場合、広告にあてられる予算も人員も限られるものです。その点、コンテンツマーケティングは(たくさんの予算を使って一時的な流入数を増やすリスティング広告やSNS広告などと違って)サイトにそのコンテンツが掲載されている限りは継続的な流入数が半永久的に得られるWeb集客の手法なので、広告予算が限られている中小企業にとっては最適なマーケティング施策と言えます。
今回は、なぜ「コンテンツマーケティング」が中小企業のWebサイトにとって必要不可欠な施策なのか、その重要性を解説します。
中小企業のサイトにこそ「コンテンツマーケティング」が必要な理由
まず、最新の検索エンジンの傾向を解説していきます。
当SSCでは「コンテンツマーケティング」をサービス提供しているので、「コンテンツマーケティング」という検索キーワード(クエリ)の表示結果を見ていきます。
検索キーワード「コンテンツマーケティング」の順位結果はノウハウ記事ばかり
まず最上部に「コンテンツマーケティング」のサービスや製品の広告が1件〜4件ほどずらりと並びます。
そのあとに強調スニペットといって、上位サイトの内容詳細が画像つきで表示されます。
そしてようやくこの強調スニペットの下から「コンテンツマーケティング」の検索順位1位〜10位までのサイトが並びます。
この1位から10位までのページの内容を詳しく見てみると、ほとんど「コンテンツマーケティングとは何なのか」「簡単に説明するとどういうものなのか」「やり方・始め方・進め方」といったノウハウ系・知識系の1コンテンツ(1記事)ばかりで、広告枠に並んでいた製品・サービス紹介、あるいはコンテンツマーケティング提供会社のTOPページは一つもランクインしていませんでした。
つまり、「コンテンツマーケティング」という検索クエリでは、製品情報やサービス案内などのコンバージョンに直結しやすいTOPページやカテゴリTOPなどのページが全然ランクインしていないということです。
ちょっとややこしい言い方になってしまいますが、「コンテンツマーケティング」を「コンテンツマーケティング」しているサイトが少ない、という結果なのです。その点ではコンテンツマーケティングサービスを提供している当社も反省しなければなりません。
「沖縄旅行」の検索結果には各旅行予約サイトの沖縄ツアーTOPページが並ぶ
検索キーワードが「コンテンツマーケティング」だと話が少しややこしくなるので、今度は「沖縄旅行」というキーワードに変えて結果を見てみます。
PC検索の場合は、まずTOPにリッチスニペットといって。画像付きで「沖縄県/人気の目的地」という項目が列挙され、那覇市、石垣島、宮古島のイメージと人気アクティビティ、名所、平均宿泊費、飛行機代などがずらっと横に並びます。
さらに右のカラムにもリッチスニペットとして、沖縄県の概要文、面積、現在の天気、人口、ランドマークといった項目や画像を羅列。
リッチスニペット以下の検索結果に目を移すと、検索順位3位のみ「沖縄ツアーランキング9選」というまとめの1ページがランクインしていましたが、それ以外は大手旅行代理店サイトの沖縄ツアーTOPが並びました。
なぜ「沖縄旅行」というキーワードだと(「コンテンツマーケティング」の検索クエリと違って)ツアーサイトの沖縄カテゴリTOPが強いのか、検索結果ページをぱっと見ただけではわかりづらいので、さらに突っ込んで調査を続けます。
予約サイトに紐づいた「旅行情報メディア」が検索結果に寄与
調査を進めると、検索順位1位を誇るサイト「J-TRIP」では、別ドメインで旅行系WEBマガジン「スマートマガジン」を設けており、膨大な数の「旅行に役立つ読み物」を用意し、各ページから個別に本体の予約サイトへリンクを張っていることがわかりました。
このジェイトリップは、名前の通り国内旅行専門の代理店で、2位以下の楽天トラベルやHIS、JTBといった大手旅行サイトをおさえての1位だったので、コンテンツマーケティング慣れしたやり手、という印象があります。
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なぜ「コンテンツマーケティングの実施」が順位対策になるのか
つまり、製品やサービスを紹介したコンバージョンしやすいページを上位表示(SEO対策)するには、ユーザーにとって役に立つノウハウや、悩みの解決策につながる知識系のコンテンツを充実させ(=コンテンツマーケティング)、製品ページなどにリンクを張って底上げする必要がある、ということです。
また、コンテンツマーケティングは一時的な流入数を増やすリスティング広告やSNS広告などと違って、サイトにそのコンテンツが掲載されている限りは継続的な流入数が得られます。
コンテンツマーケティングは、WEBサイトの入り口を大量に増やす施策です。中には入り口から出口まで一直線で他のページには見向きもせずにサイトから即離脱するユーザーも大勢いますし、コンテンツしか読まずにコンバージョンしてくれないユーザーもたくさんいます(コンバージョン率の向上問題については別途下記ページをご覧ください)。
購入・予約・問合せなどのコンバージョン率がUPするWEBサイト・コンテンツのチェックリスト
とはいえ入り口を増やすのは、潜在的な見込み顧客を増やすことにもつながります。
大企業のように大量の広告出稿ができない中小規模の企業こそ、大手他社が真似できない独自コンテンツを打ち、出し抜かなければ生き残っていけないのです。
それでは中小企業において、コンテンツマーケティング施策はどのように進めればよいのでしょうか?
そのヒントとして、次回は最近注目を集めている「インハウス編集者」や「インハウスライター」という職種についてご紹介します。
Smart Style Complex Inc.
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