【中小企業のコンテンツマーケティング必勝ガイド】インハウス編集者・ライターより外注をオススメする理由
2020.05.20
前回のコラムでは、中小企業のWebサイトにこそコンテンツマーケティング施策が必要である、といった旨の解説を掲載しました。
現在Web施策を重視する多くの業界では、ECサイトやサービス紹介サイトなどの自社Webサイト以外にメディアやブログを設け、「インハウスエディター(編集者)」や「インハウスライター」を雇用してメディアサイトやブログを強化する傾向が見られます。メディアやブログを強化すると、マーケティング的に良い成果が得られやすいのは、前回記事でもお伝えしたとおりです。
今回はコンテンツマーケティングの担い手となる「インハウス編集者」や「インハウスライター」の役割と、必要とされる素質について解説していきます。
インハウス編集者・ライターが注目されている理由
インハウス編集部門を設け、飛躍的に自社ECサイトのコンバージョンを伸ばしたメディアとしてよく知られているのが、クラシコム社の「北欧、暮らしの道具店」です。
魅力的なコンテンツ群と、さらに魅力的な北欧雑貨などの商品群をマッチさせたおしゃれなECメディアとして知られています。ご覧になったことがある人も多いことでしょう。
クラシコム社の躍進の歴史(大手ECモールの出店をやめて自前ECサイトへ、そしてECメディアとして舵を切り、CVRを大幅に伸ばした、といった興味深いエピソード)は「ネットショップからECメディア「北欧、暮らしの道具店」へ──代表×店長が振り返る、クラシコムの歩み(2) クラシコムジャーナル」で詳しく読めるので、興味がある人はリンク先をぜひご覧ください。
インハウス編集者に必要なのは「編集スキル」よりも「自社サービスへの共感・愛着」
さらに、オウンドメディア「サイボウズ式」編集長と「北欧、暮らしの道具店」編集マネージャーの対談では、双方とも「(採用メンバーは)編集スキルよりも共感が大事」だと言及しています。これらの実例を参考にすると、「インハウス編集者に必要な素質は何なのか」が見えてくるはずです。
インハウス編集者の採用時は、編集能力や文章作成能力はあまり重視されません。そういった実務のスキルよりも、その会社のサービスや商品への愛着を持っていることが重視されます。また、営業マンのように「お客様に商品を売ること」を第一目的とはしておらず、サービスや商品を利用する「顧客視点」を持ち合わせていることの方が望ましいようです。
もちろん採用後には、業界知識を深め、人が読んで理解できる文章が書ける編集スキルを磨き、プレゼンスキルも磨く必要があります。入社後にそれらのスキルを高めていくことで、より良いコンテンツマーケティング施策が実施できるようになります。
つまりインハウス編集者は、
- 自社サービスをよく理解し、愛着を持っている
- (外的要因である)業界理解が深い
- Webサイトを訪れる「ユーザーのため」という視点を持っている
- 上記を満たしたコンテンツを作り上げられる(まとめる力=編集力や文章力があれば尚よい)
といった要件を持ち合わせている必要があります。
中小企業でインハウス編集・ライティング専任者を置くことの危うさ・デメリットとは
「北欧、暮らしの道具店」の例を見てもわかるように、文章作成や編集のスキルはともかく、業界や内部事情を知りつつも外部視点を持ち合わせたバランス感覚が長けている人でないと、インハウス編集者やインハウスライターは務まりづらいことがわかります。
たとえばコンテンツマーケティング施策の強化のためにインハウス編集者を置かず、サービス理解が深い現場マネージャーなどに片手間としてコンテンツ作成業務を任せてたとしましょう。
マネージャーであれば、リリースするコンテンツの質はある程度保てるかもしれませんが、外部視点が抜けた独りよがりな内容に陥ってしまう可能性があります。さらに、その時々のトレンドに合わせたスピード重視のコンテンツをリリースするのは難しいかもしれません。多忙な人にコンテンツ作成を割り当てると、更新頻度を保つのは至難の技です。
経営者やマネージャークラスならいざ知らず、末端の一社員で業界事情を熟知し、なおかつWebサイトを訪れる読者の視点も保ち、さらにWeb知識までをも兼ね備えたメンバーなど、ほとんどいないはずです。そこで社員に向けてWeb知識を強化する教育の仕組みを考案しなければなりません。
しかし、一社員に自社サービスや商材特性などを叩き込み、かつ情報の送り手として育成するのは、中小企業にとってはとても手間でコストも膨大にかかるはずです。インハウス編集者の成功事例としてあげた「北欧、暮らしの道具店」にも試行錯誤の積み重ねがあり、一朝一夕で今日の成功を収めたわけではありません。
たとえ中小企業でインハウス編集者を育成できたとしても、辞めたときのデメリットは計り知れません。教育コストは無に帰し、マネージャーも疲弊することでしょう。さらに専任のために雇用したメンバーがその任務に適していなかった場合は、リソースの組み換えや配属変更といった人事の手間も発生してしまいます。
編集者雇用よりコンテンツのノウハウを持った会社に外注した方が良い理由
今まで述べたようなデメリットを回避する方法として、「編集業務の外注(アウトソーシング)」があります。
外部業者の利用で得られる最大のメリットは、コンテンツの受け手である「読者視点」を保ちやすいということです。内製の場合に起こりやすいしがらみも発生せず、「顧客視点の質が高いコンテンツ」をリリースできる可能性が高まります。
また、企画・取材・構成などもコンテンツマーケティングのプロにやってもらった方が、慣れない社内のメンバーがやるよりも効率的です。インハウス編集者と違って外部委託先に一から十まで業界知識を教え込む必要はありませんが、取材協力などの手間は若干発生します。とはいえ協力という形のコストと教育コストと天秤にかければ、どちらが重いかは言うまでもないでしょう。
さらに雇用契約を結ぶ必要がないので、人事採用の大幅な手間や費用が省けます。社員ではないので、Web解析ツールなどで客観的な評価が下しやすく、失敗したときも回復の手段が打ちやすく、もし費用対効果が低い状態が続くのであれば、外部委託契約を解約(※)すればいいのです。
※年間契約等の期間が設定された契約の「中途解約」には、違約金が発生する場合もあるのでご注意を。
なお、当社SSCのコンテンツマーケティング実施時には、検索順位を上げる「検索エンジン最適化」(SEO)という短期間で成果が得にくい施策をベースとしている性質上、半年〜1年単位の契約をお願いしております。
コンテンツマーケティング外注の主なデメリットは2つ
とはいえ、外注によるコンテンツマーケティング施策にもデメリットはいくつかあります。
外注業者がブラックハット業者だった場合のダメージが大きい
まず一つ目は、コンテンツマーケティング業界で良しとされない(邪悪な)時代にそぐわない施策を手掛ける「ブラックハット業者」と契約してしまうと非常に厄介です。外注業者にブラックハットな施策を打たれていた場合、Webサイトの信頼回復には大変な手間と、時間と、そして実費(制作費とサーバー移転費など)がかかります。最初にかかった外注費以上にサイトの負債が増えてしまうのです。
ブラックハット業者(ライトな方ですが)に騙されたサイトの改修・回復・整理を、当社SSCで実施したときの模様は、下記コラムをご参照ください。
悪質な業者に騙されない対策として、業者選びは慎重にするべきです。
- 信頼する関係者に紹介してもらう
- 検索等で評判のいい業者を自分で探す
などの方法が取れます。
検索エンジン経由でこのページをご覧の皆様、閲覧ありがとうございます。そしておめでとうございます(と書くと非常に怪しげではありますが…)。当社SSCはホワイトハット(SEO)な方法しか実施しません。
ホワイトハットの性質上、短期的な成果が出しにくいので、短期間ですぐに成果が出したい場合は、料金が若干かかりますが、リスティング広告サービスを併用(リスティング広告×コンテンツSEOパッケージ)してご利用いただくか、ほかの業者をあたってください。
SEOの性質上、短期の成果をうたうSEO業者は存在しないと思いますが…。
コンテンツマーケティングで得たノウハウ・知見が自社に貯まりづらい
もう一つの外注業者利用のデメリットは、コンテンツマーケティングで培ったノウハウが自社に貯まりづらいというものです。ゆえにコンテンツマーケティングを外注依頼するときは、丸投げでなく連携の体制を取ることが望まれます。
なぜ「外注に投げっぱなし」がNGなのか
外注業者に丸投げにしていると自社にノウハウが貯まらず、業者側の些細な状況変更(営業やライターなど担当者が変る、報告書式が変わる、など)に右往左往することもあります。
- この視点のコンテンツ群はアクセスが良いので、新たな情報提供が必要です。ご協力ください!
- 逆にこのコンテンツはアクセスはほとんどありませんが、購入などのコンバージョン率は高いので、閲覧数や被リンクを増やしたいと思います
- このページの滞在時間は長く、他ページ閲覧につながり、PVが伸びやすいので、今後はこのテイストのものをリリースし強化します
といった結果報告を随時受けて、自社として今後どういったコンテンツが必要なのか、既存コンテンツの改善余地はあるのか、どういう情報提供をするべきか、といったことを自社の中でも常に検証していくと、コンテンツマーケティングの効果はさらに上がります。
中小企業のコンテンツマーケティング必勝ガイド・まとめ
- インハウス編集者は編集技術より「共感性」や「バランス感覚」が重要
- 中小企業にとってインハウス編集者育成は負荷が重い。辞められたらさらに大変!
- コンテンツマーケティングの外注は選び方が重要。邪悪なブラックハット業者にご用心
- 良い外注先が見つかっても、丸投げは厳禁!協力体制を取ればマーケティング効果はさらに上がる!
ということでコンテンツマーケティングの外注は、当社SSCにお任せください。
Smart Style Complex Inc.
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