サイトリニューアルがデジタルマーケティング推進の風向きを変えた‐JFE商事エレクトロニクス様の事例【後編】

JFE商事エレクトロニクス様は、国内外で半導体や産業用設備などを販売している技術商社です。社員に多くの技術者を抱え、お客様の課題に寄り添ったトータルソリューションを提案しています。この度、デジタルマーケティング推進の一環としてコーポレートサイトを大幅にイメージ刷新しました。SSCではWebサイトのリニューアルの総合的なお手伝いをしています。

【前編】ではコロナ渦でデジタルマーケティングの推進が急務となったJFE商事エレクトロニクス様がサイトリニューアルを決断するに至るまでの課題をお伝えしました。【後編】ではサイトリニューアルがもたらした嬉しい結果についてご紹介します。

コーポレートサイトのPV・回遊率が向上-問い合わせ数も増加へ

-実際の問い合わせ数は増加していますか?

お問い合わせ数は、2022年3月23日(リリース日)から6か月間で、大きな増加が確認できました。比例して、当社にて対応可能なリード(見込み顧客の数)も増加しています。(福島様)

【流入数の推移】

JFE商事エレクトロニクス様:流入推移
リニューアル直後から6か月のサイト全体の流入推移(昨年の同月と比較)
青:リニューアル後
オレンジ:リニューアル前
ページビューが115%向上。月ごとの変動はあるものの、昨年と比較して高い水準で推移している。ページごとの滞在時間も20%向上した

 

【セッション数の推移】

JFE商事エレクトロニクス様:セッション数の推移
リニューアル直後から6か月のサイト全体の回遊率(昨年の同月と比較)
青:リニューアル後
オレンジ:リニューアル前
回遊率(セッション)が31%向上、サイトの滞在時間を表す「平均セッション時間」も88%向上した

 

すでにあるLPを生かして、リンクの貼り方は工夫をし、見ている人が回遊しやすいように設計しました。(SSC・岡部)

サイトリニューアルの前、2年前に作ったLPはあまり上手くいきませんでした。個々のLPだけでは、流入の増加につながらなかったんです。しかしリニューアル後、コーポレートサイトで展開するようになってから、LPへの流入も増加しています。これはコーポレートサイトのドメインの力を借りることができたおかげだと思っています。(熊谷様)

【サブドメインで展開しているPRサイトへの影響】

JFE商事エレクトロニクス 検索結果
リリースから6か月の推移(オレンジが平均検索順位、ムラサキが表示回数、青がクリック数)
オーガニックキーワードの検索順位が安定したため、表示回数・クリック数が増加してきている

―使い勝手、見た目などで大きく変わった部分はどこでしたか

メインビジュアル

「親しみやすさを打ち出すのであればイラストを」「エレクトロニクス商社らしさを打ち出すのであれば写真を」と、SSCさんからはそれぞれのパターンをご提案いただいておりました。どちらを採用するかで、社内で意見は分かれましたが、全社で投票を行い、イラストの採用を決めました。(福島様)

JFE商事エレクトロニクス トップページ

メインビジュアルの面では「こうしたい」「どうするべきか」という明確なプランがありませんでした。皆の頭の中には写真の組み合わせのようなデザインがありましたので、イラストの提案は想像していませんでした。しかし社内でアンケートを取ったら、イラストの方が親しみやすいと好評でした。(海老名様)

いくつかのパターンをご提案しました。イラストを使っているコーポレートサイトは製造系の商社ではあまり見かけませんが、「わかりやすさ」にこだわった結果、イラストをおすすめさせていただきました。(SSC・岡部)

他のグループ会社にも例の無い、イラストのイメージを採用し、トーン&マナーもコーポレートカラーを使いつつ、明るい色合いを採用したことで、従来のWebサイトのイメージを大きく刷新できた点、他との差別化ができた点で、とても満足しています。(福島様)

いまやそれが、この短期間で会社のみんなに馴染んでいる。それが非常にいい感じだな、と。(海老名様)

ニュース・お知らせ・製品情報の登録

日常的に更新が発生する部分のメンテナンスが社内で容易になったため、各営業部も更新しようという動きがより活発になりました。(福島様)

サイトの導線

トレンドに沿ったサイト構成にし、導線を整理いただいたことで、問合せの増加数などからみても、ユーザーの方にはストレスなく情報検索をしていただけているように感じます。(福島様)

サイトの大きな目的の1つである「問い合わせ獲得」に合わせ、サイト構成をドラスティックに変更しました。(SSC・岡部)

JFE商事エレクトロニクスのソリューション

サイトリニューアルに関わったことで社員の意識が変化

―その他、導入した成果を感じるポイントはありましたか?

大きな変化は、全社で一丸となって取り組んだことで全社のWebで情報を継続的に発信していくことの重要性の理解が進んだことです。

リニューアル前、Webサイトへのニュースの投稿は、展示会への出展や製品の取り扱い停止の周知など、限定的な利用のされ方でした。

しかしリニューアル後、一部の部署では、発信できるトピックを能動的に考えるなど、Webツールの積極的な利用をしようという姿勢の変容が見られます。社内にWebサイトで情報を発信していこう、と意識が向き始めました。

コーポレートサイトのリニューアルを全社で一気に取り組んだことで「コーポレートサイトで何かを発信していく」という意識に変わったんです。(福島様)

デジタルマーケティングは会社全体のご協力が無いと、上手くいかない活動です。皆さんの意識がウェブサイトを通じて向上したのは私もうれしく思います。(SSC・岡部)

コーポレートサイトのリニューアルは、ともすれば1部署だけが関わるものになりがちです。今回は経営陣もコミットして、自らプロジェクトチームに入って動いてくれたことでプロジェクトの進行がとてもスムーズでした。(福島様)

全社的に横断組織を作って都度プロジェクトをやっていくというのは、当社のカルチャーとして醸成されています。それが今回のコーポレートサイトをリニューアルするうえで、皆を巻き込む原動力となったのでしょう。(海老名様)

品質への強いこだわりと顧客目線の提案-SSCの印象

全社を巻き込んでのリニューアルですから、多くの意見が出ます。そこで出てくる方針転換や試行錯誤にもSSCさんは柔軟に対応してくれて、気が済むまで付き合ってもらえたのが良かったです。

また「お客さん的にはこのページは必要ないでしょ?」というように、顧客目線の提案をしてくれました。品質にこだわりを持っているのが分かり、信頼できたんです。(福島様)

こちらの意見に耳を傾けていただける皆さんだったので、スムーズに進みましたし、良いものができたと思います。(SSC・岡部)

デザインが素敵なサイトは世の中にたくさんあります。しかしその結果何をやりたいのかわからないサイトも多く見かけます。SSCさんは、「目的があって、その目的のためにこう作る」というロジックを持って作っているのが「いいな」と思う部分です。「なんでそのボタンがそこにあるのか」を徹底的に考え抜いているんですよね(福島さん)

いつも意識している部分を評価していただいてうれしいです。(SSC・岡部)

「目的達成に向け、寄り添って一緒に考えて欲しい」そんなWeb担当者さんには、SSCを推します!

―SSCはどのような会社におすすめですか?

レスポンスの良さと、当事者意識を持った課題解決の提案。その他に、SSCさんとお仕事をさせていただくうえでありがたく感じたのは、社内で方針転換があった際も、細やかな変更に柔軟にご対応くださった点です。

メインビジュアルにイラストを採用するにあたり、イラストのベースとなるコンセプトの練り直しを何度か実施する局面がありました。その際、候補のイラストの度重なる修正に当社が納得いくまで、ご対応くださいました。

また工数も押している中、SSCさんの社内でキャッチフレーズ案を公募し、候補出しを買って出てくださるなど、当社がベストなトップページを作成するにあたって細やかなご支援をいただきました。

ダイナミックに意思決定を行い、納得のいく品質にこだわりたい方々には、SSCさんの柔軟で品質に妥協しないサポートは、大きな手助けになると思います。

また、顧客の課題を段階的に分けたうえで導線を整理するといったご提案を得意とされています。集客やリード獲得を強化していきたいという方々に親和性の高いサービスをご提供されていると感じます。(福島様)

―SSCの印象はいかがでしたか?

私たちが抱えている課題に寄り添うだけでなく、想定している解決策とは別の視点からも、ゴールに近づくための方法を、一緒に考えてご提案くださる方々だと感じます。

コーポレートサイトのリニューアルをお願いするにあたり、10社程度検討しました。

  • レスポンスの速さ
  • 当社のWebサイトの課題を分析し、それを解決するためのご提案

これらの点で、SSCさんに勝るベンダーさんはいらっしゃいませんでした。また、作業をこなすだけでなく、社内にWebを取り巻くノウハウが蓄積していくように、適宜アドバイスをくださることも、大きな魅力のひとつです。(福島様)

インタビュアー:SSC

SSCのスタイルとしては、ついやりすぎてしまうところがあるんです。お客様に喜んでいただけることにやりがいを感じているから、ついやりすぎてしまう。そこを評価してくださるお客様は多いと思います。(SSC・岡部)

まさに「やりすぎてしまう」とおっしゃったのがその通りで(笑)寄り添ってくれる印象ですね。(福島様)

―今後、SSCに期待することは?

SSCさんは、総合的なコンサルティングだけでなく、実装の部分、SEOやUIUX、集客の分析などについてもご提案をいただいていて、勘所があります。これからもこのようなご提案を積極的にやっていただきたいですね。私たちも6か月運用してきて、こういう状況になるのかというのが見えてきたところなんです。(南谷様)

Webサイトは作って終わりではありません。運用をして成果を出していくところが重要な部分なので、そこができるノウハウがあるのもSSCの強みです。(SSC・岡部)

通常のコンサルでは、実際の記事の運用など力仕事の部分を一緒にやるのは難しい。そういう部分までサポートしてもらえるのは魅力的ですね。(南谷様)

デジタルマーケティングの力でより「世の中に貢献できる会社」に

―今後の御社の目標や、サイトを通してやっていきたいこと、達成したいことを教えてください

現在、一部の部署にて 製品紹介サイトとして、オウンドメディアで、お客様の日頃の課題解決の一助となるようなブログ記事の発信を実施しています。

当社は、事業ごとに別の分野のお客様とお取引をしています。お客様ごとに必要としている情報も異なるため、すべての部署のお客様の課題に対応できるコンテンツを揃えるまでに
まだまだ時間がかかるとは思います。

それでも「当社のサイトにアクセスすれば、事業経営をするうえでのヒントが得られる」そんな情報発信を、継続的に実施していきたいと考えています。(福島様)

デジタルマーケティングを通して世の中に貢献するために、何をすればいいのか、まだわからないこともたくさんあります。試行錯誤しながら少しずつ実績を積んで、各社員が底上げしていく。デジマを通して、5年後10年後、もっといい会社になると思います。

当社の「スマートリールラック」は、必ずお客さんの役に立つものだと信じて売っているもの。でもそれを広く知ってもらう方法は、今までのやり方では足りません。

しかしデジタルの力を使えば、広めていけるんだ、と社員が手ごたえを感じはじめています。「次はこうしたらいいんじゃないか」という機運が生まれているんです。新しいものに取り組もう、新しいものを開発して発掘していこう、という好循環ができ始めて、全社的に広がりつつあります。このまま行くとうれしいですね。(海老名様)

SSCが御社のデジタルマーケティング推進の一助になれたらうれしいです。(SSC・岡部)

JFE商事エレクトロニクス インタビューにご協力いただいた皆様の笑顔

【企業プロフィール】
会社名:JFE商事エレクトロニクス株式会社
所在地:東京都千代田区大手町2丁目2番1号 新大手町ビル6階
設立:2004年10月
代表:柳澤 孝彰
従業員数:181名

※記事の内容については掲載時点のものとなりますので予めご了承ください

【インタビュー】
岡部・篠崎
【撮影】
浦野
【編集部】
記録:高橋
構成・執筆:三輪